小学生・子ども読者のみなさんへ
- March 17th, 2011
- カテゴリー : おしらせ
- By Noriko Kudoh
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>> English Translated by Sako Ikegami (SCBWI)
地震、びっくりしましたね。今、心ぼそい気持ちでいる人も、たくさんいると思います。
今、大人たちが一生懸命がんばっていて、これからも大人みんなで力を合わせてがんばるので、みなさんは安心してください。
少し時間がかかるかも知れないけれど、かならず大丈夫になりますから。
もしも少し心ぼそくなってきたときには、
みなさんの大すきな物語を思い出してみてください。
私はむねがドキドキしてきたら、『ホビットの冒険』というお話を思い出しています。主人公のビルボがたどったさまざまな冒険。ずいぶんとこわいこともあったけど、ビルボはちゃんと のりこえていたな。そう思い出すと、勇気がでてきます。
大変なときがやってきたけれど、これはずうっと続くのではなく、いつかかならず終わります。もしもくるしくてドキドキしてきたら、私は明日やあさってよりも、もっとずうっと先の日のことを考えます。
明日やあさってでは、毎日が同じようにみえるけれど、本当は同じではなくて、少しずつ変わっているのです。それがとても少しずつなので、私たちが気がつかないだけです。
今、かれているようにみえる木の枝や地面の草から、新しい芽が出はじめましたね。
冬の間はずうっと同じようにみえていたけれど、木も草も、毎日少しずつ、芽を出す日にむかって、中で動いていたから、こうして芽が出てくるのです。
ずうっと今日とおんなじ日が続くことはぜったいにありません。
今は寒いけれど、だんだん春になって、それからあつい夏がきて、そのうちに秋になり、ゆっくり冬になるでしょう。いちにちも、同じ日はありません。毎日少しずつ変わっていくから、こうして季節がめぐるのです。
私たちの毎日もそうです。一日ずつ、一日ずつ進んでいって、たとえ昨日と今日がおんなじようにみえていても、本当は、少しずつ、少しずつ、変化しています。そうやって変化していったずうっと先の日は、かならず楽しい日になっている。私はそう考えています。
かならず楽しい日がやってくるために今日みなさんがやることは、楽しく、明るい気持ちですごすことです。おもしろいことを考えて、笑うことです。そうすると、気持ちがらくになって、だんだんと元気が出てきます。
でも、なかなか元気が出ない日だって、ときどきはありますね。そんな日も、「今日は元気が出ないけど、またそのうち楽しい気分になってくるよ」と自分に言ってください。私はいつもそうしています。本当に、そうだからです。
こわいことを考えてはいけません。こわいことはおこりません。こわいことを考えそうになっていると気がついたら、しんこきゅうしてください。ゆっくりなんどか、やってみて。そうすれば、だんだん気持ちがらくになってきます。
らくになってきたら、楽しいことを考えて。むずかしいかな。でも、いつもそうしていると、そのうちに、すぐにできるようになります。(私も練習してだんだんできるようになりました)
今日の一日を、楽しいことを考えてすごしていると、ふしぎなことに、かならず楽しい日へとたどりつきます。
どうしてかって?私がやってみたらそうだったからです。
楽しいことを考えるようにすると、すうっと力がぬけて、気持ちがらくになってきます。笑うことは、体にとっては、しんこきゅうと同じことです。
はんたいに、こわいことを考えていると、体はかたくなり、こきゅうがあさくなってきます。そうすると、どんどんこわくなってしまうのです。そんなの、いやでしょう?
自分がこわいことを考えはじめたと気がついたら、ゆっくりしんこきゅう。なんどかくりかえしているうちに、ホッとらくになってきて、いつものあなたにもどれるからね。私もいつも、そうしています。
私の本がすきなみなさんなら、マルガリータのお話を読んでいるかもしれませんね。マルガリータとマルチェッロは、かいぞく船にのせられてから、どうしていた?そう、いつものとおりに楽しくすごしていましたね。そうしていたら、どうなった?楽しい日がやってきましたね。
ちょっと大変な日がやってきたときも、いつものとおりに楽しく、一日一日すごしていくと、いつのまにかまた楽しい日がきている。そうして、またちょっと大変な日がきたら、また同じようにして、一日ずつすごしていく。そうしたらまた楽しい日になっている。
このやりかた、みんなもいっしょにやってみない?できそうでしょう?
私のうちも毎日ゆれているけれど、私たちの仙台の家族もがんばっています。
私の弟は会社の人たちといっしょにきゅうえんぶっしをもって、ひなんしているみなさんのところへ行ってはたらいています。
みんなの近所の大人たちも、自えいたいの人たちも、電気の会社の人たちも、たくさんの大人たちがみんなでがんばっているでしょう?だから、大丈夫です。
子どものみなさんにがんばってもらいたいのは、ゆっくりしんこきゅうしながら楽しい気持ちでいること、これだけです。
今、本がまわりにないみなさんも、今まで読んだ自分の大すきなお話を思い出して。おもしろくて楽しいアニメも、たくさん思い出せるよね。私も、みんなに読んでもらいたい本を、たくさん作ります。楽しみに待っていてください。
ふしぎなことですが、机にむかって本を作っていると、楽しく読んでくれているみなさんのことを、心で感じとれるのです。
私たちは本をとおして、心と心でつながっているからです。これは、私だけではなく、みなさんの大すきなたくさんの作家の先生たちみんなが、みなさんと心でつながっています。
もうちょっとだけ、みんなでいっしょにがんばろうね。
いつもみなさんのことを感じています。
みなさんが大すきです。
工藤ノリコ
20011年3月17日
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工藤様、あたたかいメッセージありがとうございます。
地震の時うちの家もかなり揺れました。
子供もちょうど学校の帰り時間で不安だったようです。
実は12日が子供たちの誕生日でプレゼントで欲しい物が工藤さんの『マルガリータ』シリーズでした。
書店で探しても三冊見つからず、あかね書房に注文して、届いたのが地震の直前でした。
私も一緒に読みましたが心がホンワカ温かく優しい気持ちになりました。
子供たちも大事そうに何度も読み返しています。
(去年の誕生日もバナナじまの絵本だったのですが、いつも料理がおいしそうで工藤さんの絵本は本当に大好きなようです。絵本にサインまでいただいて宝物です)
余震だったり、うちの方はまた別の地震がきていて、毎日出かけるのも落ち着きません。
唯一楽しめる絵本の世界・・・これからもいろいろな物語楽しみにしています☆
いつかイベントにも参加させていただきたいです。
お会いできる日を楽しみにしています。
(子供がお手紙を出したいみたいですが、出版社宛にお送りしても大丈夫でしょうか。)
ちょこみるくさんへ
お誕生日おめでとうございました。マルガリータの本をプレゼントに選んでいただいて
とても嬉しいです。余震が続いて、落ち着かない日々ですが、なんとかみんなで
がんばっていきましょう。お手紙、編集部宛で大丈夫です。ありがとうございます!
あたたかいメッセージ、ありがとうございます!
小学校低学年の娘が、地震におびえ、食欲もなくなり、
何も手につかない状況が続いていたのですが、
工藤ノリコさんの言葉にはげまされ、
また、好きな本を読み、好きな絵を描きはじめました。
おかげさまで、徐々に落ち着きと、
子供なりに現実を受け入れる準備が
できてきたようです。
ありがとうございます。
娘の書いたお礼の手紙をおくります。
「ノリコ先生へ
ノリコ先生、お手紙ありがとうございました。
地しんがおこったとき、とてもこわかったのですが、
お手紙をよんで、すごくはげましの言ばになりました。
ゆう気が出てきました。
大すきな「こびとの本」をよみなおし、
まい日、たくさん絵をかいています。
(※親注:昨年ギャラリーポポタムさんでサインを頂いたとき、
勧めていただいた本が彼女のお気に入りになっています。
ありがとうございます。)
これからもがんばります。
これからもたのしい本をたくさんかいてください。
たのしみにしています。」
もちろん大人も、正直怖いですが、
まずは親も落ち着いて、
私も好きな工藤さんの本や「ホビットの冒険」など、
楽しい本をいっぱい読ませてあげたいと思います。
気負う事はないけれど、
楽しい事を考え、ポジティブに生きることが、やはり大事ですね。
仙台のご親戚の方も、ご無事とのことで、よかったですね。
私の多賀城にいる親戚も、先日無事との連絡をもらいました。
これからもご本、楽しみにしています!
ひなと親どりさんへ
わたしも、「こびとの本」を読んでいますよ!
この「世界の民話館(せかいのみんわかん)」には
ほかにも「竜の本」「魔法使いの本」など、いろいろあるので
すこしずつ読んでみるとおもしろいと思いますよ。
親どりさん、私も怖さと向き合って、怖さを受け入れて
克服したいと思っています。
私はtwitterで東大の物理学者の早野教授のツイートを
フォローしています。(hayanoで出てきます)
これに助けられ、落ち着いて生活できています。
同じく「東大病院放射能治療チーム」のフォローもおすすめします。
どちらも私のtwitterから行けるはずです。
すばらしい、あたたかい言葉をありがとうございます。
インターネットを通じて、たくさんのひとたちにこの言葉が届きますように。
うちの5歳のむすめも、余震のたびにぎゅうっとしがみついてきます。
そのぬくもりに、自分が勇気づけられています。
こどもに、こうやって語りかけられる母でいたいと
あらためて感じました。
ありがとうございます!
むーみんママさんへ
いろんな報道がされていますが、いたずらに不安を煽る報道には
惑わされないとの強い意識を持ちたいです。
私は25歳ですっかり大人の年齢ですが、工藤さんの言葉に元気づけられ涙がでてしまいました。恐怖でなにも手に着かなくなっていましたが、今このメッセージを読んでその恐怖が溶け出すような感触を覚えました。そんな涙でした。
ありがとうございます。
大人の私たちがこんなじゃいけませんね。工藤さんの言うように、必死にがんばってくださる方々がたくさんいるのだから、わたしも元気をだして身近な子どもたちから元気づけていこうと思います。
これからも応援しています。
さちさんへ
はじめ私も恐怖で足がフワフワしていましたが、志願して被災地入りした弟の
行動で目が覚めました。現実から逃げ腰になっていると、いつまでたっても
怖いのですよね。今日の現実をしっかり受け入れて、覚悟をきめて
やれることをやろう!と腹をくくると、元気がでてきました。
といいつつ、今朝の停電と大きな余震に少しヘナヘナしてきていたのですが
さちさんのメッセージを読んだらなんだかホッとして涙でました。
大人もほんとはちょっとこわいよね。
でもぜったい大丈夫!いっしょにがんばりましょう!